“感情” をビジネスに! ポジティブ編 P-17「優越感」


こんにちは。 やまおか きよしです。


人間の活動の中で、“感情” は “論理” を上回り、ビジネスにおいても大きな影響を与えるものと考えます。

これから順番に紹介していこうと思います。

あなたも “感情” について一緒に考えていきませんか?





ポジティブ編 P-17 「優越感」


「優越感」とは、

なんらかの競争場面において、他人よりも高く評価されたり、あるいは「自分が他人よりも優れている」と感じたりしたときに生じる、自己肯定的な感情。





「優越感」のメカニズム


優越感は、序列の存在を前提とした感情


優越感は、「ある序列が存在していること」および「自分がその序列において、他者よりも一段階上にいること」を確信し、そのことを「嬉しい」、「楽しい」、「気持ちいい」、「誇らしい」などと感じる気持ち。



現代社会では認められていない「差別」と優越感


「自分が他人より上にいることを喜ぶ」ことは、「じぶんより下の者を蔑む」ことと、ほぼイコールで、優越感は、「自分より劣っている(と感じた)者を差別する」感情でもあると言える。

ところがいま、世界の多くの国で、差別は法により禁止されており、優越感は、人類にとっては必要のない、持ってはいけない感情の一つである。



あってもいい序列と、あってはいけない序列


優越感は、自分が序列の中で上位に位置することを喜ぶ感情であり、序列の存在自体には、問題はない。軍隊など序列がなければ組織的な動きをしなければならない場面などで、非常に危険な状況に陥ってしまう状態になる。

あってはいけない序列の代表例は、生まれつきの肌の色による序列である。



優越感の何が問題なのか


自分が何らかの序列の上位に立ったとしたら、努力が評価されたこと、努力が実ったこと自体は、いくら喜んでも良い。

問題なのは、「出世の遅い同期をばかにする」、「試験に落ちた友人をばかにする」など、「他人よりも自分の方が上だ」と思う気持ちである。「他人と比べる」という行為をやめないかぎり、人はいつまでも、優越感や劣等感に振り回されることになる。





「優越感」という感情と付き合っていくには?


絶対的な価値基準などない


優越感は、21世紀の人類にはふさわしくない感情である。「この世には、絶対的な価値基準などはない」ということを、しっかりと理解することが大事である。

学校の偏差値なども、外国の人にとっては日本の偏差値は、何の意味もない。

社会に厳然として存在しているように見える価値基準や序列も、結局は「いま現在の日本社会」という限られた小さな社会でしか通用しないものである。

よって、序列に振り回わされたり、優越感や劣等感を持つ必要はない。



他人との比較には意味がないことを理解する


社会には、学業の成績、運動能力、芸術的センス、美醜、コミュニケーション能力など、たくさんの指標があり、おびただしい数の序列がある。

学校の試験でトップの成績を取り、優越感を覚えたとしても、運動能力ではビリかもしれない。

「この世にはたくさんの価値基準がある」ということを理解し、他人と比べるという行為がいかに無意味なものか、優越感を持つというのがいかにつまらないことか理解することが必要である。



「シャーデンフロイデ」はたちが悪い


他人の失敗や不幸を喜ぶ気持ち(シャーデンフロイデ)も優越感の一種である。

自分自身や自分の能力に自信が持てず、他人が「下がった」ときだけ、相対的に自分が「上がった」と感じる人がいるが、これは、非常にたちの悪い感情である。

他人の失敗や不幸を見て喜ぶのは、自己評価が低い人である。

自己評価が高い人、共感する能力が高い人は、他人が失費したり、不幸な目に遭ったりすると、相手に同情し、自分自身もがっかりする。このような人が進化した、まっとうな人類の姿といえる。





ビジネスとの関わり


対処方法を知ることは、自分自身を守り、精神的安定に役立つ。

お客さん、関係する会社、自分の社内のメンバーとの関係維持に役立つ。


会社員の場合は、同僚との比較をし、企業の場合は、同業他社と比較し、優越感や劣等感を持つ場面が見受けられるが、今の世の中では、価値基準が絶対的ではないので、自分が成功した場合に自己を肯定する範囲に留めるべきと考える。


他人や他社との比較では、あくまでも自分のゴールの達成するために、冷静に対応策を考える観点が有効であると考える。





最近、序列の上に位置し、喜ぶ感情をもったのは、どんな出来事でしょうか?






(参照文献 「感情」の解剖図鑑 認知科学者 苫米地英人)



ではでは



やまおか きよし

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