“感情” のフレームワーク 5 執着がもたらす落とし穴 ②「現状維持バイアス」
こんにちは。ご来訪ありがとうございます。
やまおかきよしです。
人間の活動の中で、ビジネスにはビジネス・フレームワークがありますが、“感情”にもフレームワークがあります。
あなたも “感情” について一緒に考えていきませんか?
5 執着がもたらす落とし穴
②「現状維持バイアス」
非合理的にもかかわらず現状を維持する選択をすること。
人は、先が見えずに、何かを失う可能性を秘めた不確実な選択をするよりも、現状を維持したいという(時に経済的にも非合理な)意識が働く。
人間には、プロスペクト理論の損失回避性※ があり、特に、得るものは不確定であっても、失うものが事前に明確な時には、マイナスな感情がはっきり実感されることによってこの意識はさらに強くなる。
※プロスペクト理論の損失回避性
利得よりも、損失の方が2~3倍大きく感じられ、損失を避けようとする性質。
ビジネスとの関わり
対処方法を知ることは、“直感のワナ”を味方に変える。
自分自身、社内のメンバーの思い込みを防ぎ、お客さん、関係する会社との関係の維持や実績を上げていくことに有意義であると考えます。
“最悪の結末” を避けるために
サンクコスト事例の再掲
M「この10年間、トータルで3億円もの費用と20人以上の人員をかけてずっと改善をおこなってきた。今さら止めたらもったいないじゃないか。」
K「しかし関係者に聞いたところ、効果は得られていません。活動を拡大してきたことで、非効率な業務まで発生しており、軌道修正しないと来年はもっと無駄が大きくなってしまいます。」
M「我々の活動は安っぽい代物ではない。俺たちの活動の意義をどう思っているのだ!」
K「間接部門の企画部が拡大を続ければ、固定費が増大し、会社の利益に影響します・・」
M「お前は短期的な仕事しかしていないからわからないんだ。勝手なことをいうな!」
相手が保守的な主張をする根源を理解することが大切
自分の説得しようとする相手が、今の状態を変えると、明らかに、
「自分が不利な状況に追い込まれる」
「自分が損をする」
「自分のポジションが明らかになくなってしまう」
ような場合は、意図的に反論を巡らす動機がつよくなる。
「個別に説得、協議」というアプローチを変えて、
「組織的な合意事項としてトップダウンでアプローチする」ほうが良いと考える。
よりハイレベルな対応
- 相手に「失う」ものだけでなく、結果的に「得られるもの」を明示することで、損失感を緩和させる。
- 活動そのものの当事者になってもらい、貢献そのものを共有する。
相手の現状維持バイアスが強いと感じると、どのような対応を考えますか?
(参照文献 「人は勘定より感情で決める」柏木吉基)
ではでは
やまおか きよし
営業戦略を見つけるコピーライティング Office Kiyoshi
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