お客様を成功に導くIBMの会議手法CPS(カスタマー・プランニング・セッション)⑥
~戦略策定について~ 解決策とアクションプラン
こんにちは。
いよいよ、本日はCPSの最終日です。
前回の原因が特定できたところで、解決策の選び方とアクションプランをどのように策定していくかについて考えていきましょう。
③原因から解決策を検討
原因を除くことが解決策になりますが、考慮点があります。
自分でコントロールできないようなもの、たとえば日本の法律、外国の法律、その他外部環境などは解決策にすることはできません。
あくまでも、自分がコントロールできる範囲、つまり自責の問題として対応できることに限定する必要があります。
セッションをしていると、問題点を他部署など他責にする発言が出てきますが、自分の責任において何ができるのかという観点で話を戻すことが必要です。
他責にするとそこで思考が止まるので、解決策につながらないためです。
問題点の討議では、すでに問題が提起されているので、個人で意見を出すというよりは、メンバー全員で解決策を提示していき、セッションリーダーが書き留めていきます。
この作業は比較的にスムースに進んでいくかと思います。
④アクションプラン
セッションの終盤に差し掛かり、メンバーもハイテンションになってくるので、山ほど解決策は出てくるかとおもいますが、すべてを選択することはできませんので、解決策の中から優先順位付けをすることとなります。
私がよく実施していたのは、3つの解決策を選んでもらったのですが、
ア 一番重要なもの
イ すぐに解決しなければならない緊急なもの
ウ 効果が期待出来て、すぐに取り組めるもの
をピックアップしてもらったことがあります。
そして、選んだ解決策について、3Wをメンバーの方に決めていただきます。
誰が実施しますか? (Who?)
何を実施しますか? (What?)
いつまでに実施しますか? (When?)
部署が跨る案件の場合には、各々の部署で同様に、3Wを決めることになります。
⑤全体チェックとまとめ
セッションの終了間際に、全体を通して検討しておくべき内容に抜けや漏れがないかを、
確認します。但し、この時に出てきた内容を検討すべきかどうかは、時間の制約やテーマの大きさにもよりますので、全員の意見を集約していくこととなります。
最後に、このセッション全体のまとめを話していただく方を決め、Topの方をセッションルームにお呼びして、最終報告をいただきます。
これまで、6回にわたりお話してきましたが、以上が全体の流れとなります。
日本IBMも過去数十年にわたり、お客様にCPS(カスタマー・プランニング・セッション)を実施してきました。毎年のように行っているお客様もあります。
私の現役時代には、お客様がCPSのやり方を身に付けられ、自社で実施されるようになっていました。
CPSを実施すると、これまで漠然としていた、
- 問題点が明確に見えるようになり、
- その問題点の原因が見え、
- 解決策が何か見えるようになり、
- アクションプランに落とし込むことが できるようになります。
この流れで、いつの間にか「戦略」と「アクションプラン」が完成します。
しかし一番重要なことは、自分で作り上げたアクションプランを確実に実行していくことで、セッションメンバー一人一人が進捗状況を継続確認することが必要です。
あなたは、どんな問題を解決したいでしょうか。
もしもCPSにご興味がありましたら、お声がけください。
一緒に考えていきましょう。
ではでは
やまおか きよし