世渡り上手なソーシャル・スタイルとは? ①
こんにちは。
今日は私が会社員時代に、最も役に立った研修お話をしたいと思います。当時、「こんないい研修はもっと早く知りたかった。」、「会社のお金でこんなに内容のいい研修を受けることができて幸せだー。」と大いに感動した記憶があります。
「ソーシャル・スタイル・セオリー」などと呼ばれていますが、約30年前に受けた研修ではソーシャル・スタイル・アジャストメントや社会的調整という単語も使われていた記憶があります。人間をタイプ別に分類し、どうすれば社会生活がうまくいくかという考えのもとに考案されたようです。
さて、タイプ別といっても血液型でもなく、星占いでもなく、四柱推命でもありません。
人間の性格を4つのタイプに分けて、「相手にとって居心地の良い対応」をすることにより、コミュニケーションを円滑に進めていきましょうという科学的なアプローチです。
図にあるように、感情を開放するかどうか、思考を開放するかどうかで4象限に分け、それぞれの性格を体系づけていきます。
4つのタイプを見ていきましょう。
ドライバー(前進・行動型):はっきり主張するが、感情をあまり出さない。
起業家、経営者、会社の管理職に多いタイプです。
特徴は、まず結果を知りたがる、理由を知りたがる、時間管理などに積極的
ドライバーには、長い前置きや雑談は不要です。相談したい目的を話し、相手に何をしてほしいのかを明確に伝えることが重要です。
エミアブル(温和・協調型):聞き手に回ることが得意で、感情を表に出す。
上記のドライバーとは真逆のタイプです。周囲の変化に敏感なサポータータイプで、カウンセラーやカスタマサポートなどに向いています。
特徴は、人間関係重視で、お互いのことをよく理解した上で、穏便にものごとを進めていきたいと考えています。
エミアブルは、自己主張せず他人への気遣いや互いの考え方の共有することに長けています。お互いのリレーションでできていない状態で、早急に結論を求められるのは嫌がります。
エクスプレッシブ(直感・感覚型):はっきり主張し、感情を表に出す。
芸能人に多いタイプです。感覚を重視し、周りを盛り上げて表現するなどが得意です。
新しいことが好きで、人と違うことを望みます。
感情やノリを重視するので、「共感」することが大事です。事務的な話し方などには興味を示さないかもしれません。
アナリティカル(分析・思考型):聞き手に回ることが得意で、感情は表に出さない。
上記のエクスプレッシブとは真逆のタイプです。言葉のとおり、理系出身の研究者のイメージというのが分かりやすいと思います。感情を表に出さずに論理的に考え、あらゆる可能性を検討していくので、決定をしていくには時間がかかります。アナリティカルには、数値やデータなど客観的な証拠を準備していくと良いと思います。
ここまで、各タイプの説明をしてきましたが、これだけでは「あー、そうなのね」で終わってしまいます。「じゃあ、どうすればいいの?」という観点で考えていきたいとおもいます。
ソーシャル・スタイルというように、人は自分と同じタイプの人に親近感が沸きます。
あなたもいつのまにか、性格の近い人が友人になっていたりしませんか?
ドライバーの人は、サクサク結果を求め、時間を無駄にしないようにしているでしょうし、
エミアブルの人は、フレンドリーに近づき、ゆっくりと人間関係を温めていくでしょうし、
エクスプレッシブの人は、トレンドを気にしながら、人とは違う行動をとりたいでしょうし、
アナリティカルの人は、数字などを集め、確認しながら積み上げてミスをさけたいでしょう。
逆に、自分とはタイプの違う人とコミュニケーションを取るのは苦手ではありませんか?
ドライバーからエミアブルを見ると、目的が不明確で、すぐ結論を聞けない、とイライラしはじめ、
エミアブルからドライバーを見ると、人間関係の重要性が理解してもらえないことに悲しくなります。
エクスプレッシブからアナリティカルを見ると、冷たく事務的で人生の楽しみが感じられなくてつまらないと思い、
アナリティカルからエクスプレッシブを見ると、一体、何をいちいち大騒ぎしながら話すんだろうと冷めた表情で眺めています。
確かにこのままだと、うまくいきませんね。
次回は、タイプが違う人とどのような話し方をすれば、少しでも円滑なコミュニケーションがとれるのかについてお話をしたいと思います。
ソーシャル・スタイル・セオリーにご興味があり、もっとお話ししたい方はご連絡ください。
ではでは.
やまおか きよし